持続化補助金、実際いくらもらえる?
小規模事業者持続化補助金を申請しようと考えたとき、最初に気になるのは「結局いくら補助されるのか」という点ではないでしょうか。書類作成に何時間もかけて、審査を通過できるかも不安。それなのに金額がわからないままでは、申請に踏み切れないのも当然です。2026年現在の制度内容をもとに、補助額の目安と申請手順をわかりやすく整理しました。
概要
持続化補助金の補助額は、通常枠で最大50万円、賃金引上げ枠や卒業枠などの特別枠では最大200万円です。補助率は対象経費の2/3が基本となり、実際に使った経費の一部が後から支給される仕組みになっています。 この点は創業助成金とは 起業時に使える支援制度まとめ【2026年最新版】で詳しく解説しています。
要点まとめ
- 個人経営の小売店(従業員2名):チラシ作成・ホームページ制作で申請 → 補助額約35万円~50万円
- 飲食店(従業員4名):テイクアウト用設備導入で申請 → 補助額約40万円~50万円
- 製造業の小規模事業者(従業員15名):新規販路開拓のための展示会出展 → 補助額約50万円~100万円(特別枠利用時)
- 美容室(従業員3名・賃金引上げ実施):店舗改装・広告宣伝費で申請 → 補助額約80万円~150万円
- 建設業の一人親方:営業用車両へのラッピング広告 → 補助額約20万円~35万円
持続化補助金の基本情報と2026年の制度概要
小規模事業者持続化補助金は、中小企業庁と日本商工会議所が実施する支援制度です。販路開拓や業務効率化に取り組む小規模事業者を対象に、かかった経費の一部を補助します。2026年度も継続して公募が行われており、年間4回程度の申請締切が設定されています。

対象となる事業者は、商業・サービス業で従業員5人以下、製造業・その他で従業員20人以下の法人または個人事業主です。ポイントは「小規模」の定義が業種によって異なる点にあります。申請前に自社が対象となるか、必ず確認してください。
補助対象となる経費は、機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費などです。ただしウェブサイト関連費のみでの申請は認められていません。公式案内では、販路開拓に直接つながる経費であることが条件と明記されています。
申請枠の種類と補助上限額
| 申請枠 | 補助上限額 | 補助率 | 主な要件 |
|---|---|---|---|
| 通常枠 | 50万円 | 2/3 | 特になし |
| 賃金引上げ枠 | 200万円 | 2/3(赤字事業者は3/4) | 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上 |
| 卒業枠 | 200万円 | 2/3 | 補助事業期間中に従業員を増やし小規模事業者の定義を超える |
| 後継者支援枠 | 200万円 | 2/3 | アトツギ甲子園ファイナリスト等 |
| 創業枠 | 200万円 | 2/3 | 過去3年以内に特定創業支援等事業の支援を受けた事業者 |
2026年度の公募では通常枠の採択率が約40~50%程度で推移しています。特別枠は要件を満たせば補助上限が大幅に上がりますが、審査もより厳格になる傾向があります。自社の状況に合った枠を選ぶことが、採択への第一歩です。
持続化補助金の補助金額と補助率を詳しく解説
持続化補助金は申請する類型によって補助上限額が大きく異なります。2026年現在の制度では、通常枠の上限は50万円ですが、特別枠を活用すれば最大200万円まで引き上げることが可能です。補助率についても、事業者の規模や所在地によって変動するため、自社がどの条件に該当するのかを正確に把握することが採択への第一歩となります。

商工会議所の公式案内では、補助率は原則として補助対象経費の3分の2と定められています。ただし、赤字事業者や被災事業者については4分の3に引き上げられる優遇措置があります。この優遇措置を知らずに通常の補助率で申請してしまうケースが少なくありません。
類型別の補助上限額と補助率一覧
| 申請類型 | 補助上限額 | 補助率(通常) | 補助率(赤字事業者等) |
|---|---|---|---|
| 通常枠 | 50万円 | 2/3 | 2/3 |
| 賃金引上げ枠 | 200万円 | 2/3 | 3/4 |
| 卒業枠 | 200万円 | 2/3 | 2/3 |
| 後継者支援枠 | 200万円 | 2/3 | 2/3 |
| 創業枠 | 200万円 | 2/3 | 2/3 |
注意点として、インボイス特例を併用すると補助上限額に50万円が上乗せされます。免税事業者からインボイス発行事業者へ転換した場合が対象で、通常枠でも最大100万円まで受給可能となります。
具体的な補助金額の計算例
補助金額がどのように算出されるか、具体的な事例で確認してみましょう。計算方法は単純な掛け算ですが、補助上限額との関係で実際の受給額が変わる点に注意が必要です。
【事例1】飲食店がホームページを制作する場合
東京都内で小規模な居酒屋を経営するA社は、集客強化のためにホームページ制作を計画しています。制作費用は60万円で、通常枠での申請を検討中です。計算式は「60万円 × 2/3 = 40万円」となり、補助上限額50万円以内のため、40万円が補助金として受給できます。
【事例2】製造業が新設備を導入する場合
従業員8名の金属加工業B社は、生産効率向上のため450万円の機械設備を導入予定です。賃金引上げ枠での申請を行い、さらに赤字事業者に該当するため補助率は4分の3となります。「450万円 × 3/4 = 337.5万円」ですが、補助上限額200万円が適用され、実際の受給額は200万円となります。
【事例3】インボイス特例を活用する場合
フリーランスのデザイナーC氏は、2023年10月にインボイス発行事業者へ登録しました。パソコンと周辺機器の購入費90万円を通常枠で申請します。インボイス特例により補助上限額は100万円に拡大されるため、「90万円 × 2/3 = 60万円」がそのまま受給可能です。
自己負担額を正確に把握する
補助金を受給できるといっても、事業者側の自己負担は必ず発生します。ポイントは、補助金は後払いであるという点です。事業完了後に実績報告を行い、審査を経てから入金されるため、事業実施時には全額を自社で立て替える必要があります。 この点は2026年最新 個人事業主が使える助成金・補助金一覧で詳しく解説しています。
例えば年商800万円の小売店が150万円の改装工事を行う場合、工事代金150万円は先に支払い、数カ月後に補助金100万円が入金される流れとなります。資金繰りを考慮せずに申請し、支払い時に困窮するケースも見られます。金融機関への事前相談や、つなぎ融資の活用も視野に入れておくと安心です。
持続化補助金の補助額を自分で計算する方法
持続化補助金の申請を検討する際、まず自分がいくら受け取れるのかを把握することが重要です。補助額は「補助対象経費×補助率」で計算されますが、上限額を超えることはできません。2026年現在の制度では、通常枠の補助率は3分の2、上限額は50万円となっています。
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具体的な計算例を見てみましょう。チラシ印刷費30万円、ウェブサイト制作費45万円、展示会出展費25万円を計画した場合、補助対象経費の合計は100万円です。これに補助率3分の2を掛けると約66万円になりますが、上限50万円を超えているため、実際の補助額は50万円となります。
賃金引上げ枠や創業枠などの特別枠では上限が200万円まで拡大されます。自社がどの枠に該当するかを事前に確認することが大切です。商工会議所の窓口で相談すると、最適な申請枠を提案してもらえます。補助率や上限額は公募回ごとに変更される場合があるため、必ず最新の公募要領を確認してください。
採択率を高める事業計画書作成のコツ
持続化補助金の採択率は約50〜60%で推移しており、半数近くが不採択となっています。中小企業庁の公表データによると、2025年度の採択率は全国平均で約55%でした。審査員に評価される計画書には共通点があります。

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具体的な数値目標を設定する
「売上を伸ばす」ではなく「月間来店客数を現状200人から300人に増加させる」と具体的に記載します。数値目標が明確な計画書は審査で高評価を得やすい傾向があります。目標達成の根拠も併せて説明すると説得力が増します。
自社の強みと市場分析を明確にする
SWOT分析を活用し、自社の強み・弱み・機会・脅威を整理します。地域密着型の飲食店であれば「創業30年の信頼」「常連客のリピート率80%」などの具体的な強みを数字で示すことが効果的です。競合との差別化ポイントも必ず記載してください。
補助事業の効果を論理的に説明する
投資する経費がどのように売上増加や顧客獲得につながるのかを段階的に説明します。「ウェブサイトをリニューアル→検索順位向上→新規問い合わせ月10件増加→年間売上120万円増加」のように因果関係を明示することが重要です。
補助金額を最大化するための戦略
補助金を最大限活用するには、制度の仕組みを理解した上で計画を立てる必要があります。2026年現在、いくつかの加算措置が用意されています。
まず、インボイス特例による上限額の上乗せがあります。免税事業者からインボイス発行事業者に転換した場合、補助上限額に50万円が加算されます。通常枠であれば最大100万円まで受給可能となります。
次に、賃金引上げ枠の活用を検討してください。事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+50円以上に設定すると、補助上限額が200万円に拡大されます。さらに+30円以上の場合は補助率が4分の3に引き上げられる特例もあります。
複数の加算措置を組み合わせることで最大限の補助を受けられます。ただし、要件を満たさない場合は返還を求められることもあるため、無理のない計画を立てることが大切です。
持続化補助金を活用した事業成長のために
持続化補助金は小規模事業者にとって貴重な経営資源を獲得できる制度です。申請には手間がかかりますが、商工会議所・商工会のサポートを積極的に活用することで負担を軽減できます。採択後も実績報告や経理処理が必要となるため、計画段階から書類管理を意識しておくとスムーズです。補助金を単なる資金調達ではなく、自社の経営を見直す機会として捉えることで、持続的な成長につなげることができます。